ノルディックウォークは、ヨーロッパは北欧フィンランドにおいてスタートした2本のポールを使ったウォーキングです。
1930年代からフィンランドのクロスカントリー選手の夏場トレーニングの一つとして活用され、1900年代後半からは
その手軽さと全身運動効果の高いエクササイズとして注目されはじめ、日本だけでなく世界中で急速に人気が高まっています
厚生労働省「健康づくりのための運動指針」に照らし合わせて考えると週間必要運動量/週23エクササイズに対して「散歩」は、3メッツ「ウォーキング/速歩」が4.3メッツですがノルディック・ウォークの場合、身体全体の90パーセントの筋肉を活用する全身運動となり、その運動量は5.2メッツに相当します。すなわち週に2回1時間づつノルディック・ウォークを楽しむだけで目標運動量の約半分が達成できるのです。
※メッツとは身体運動の強さを安静時の何倍に相当するかを表す単位で、何もしないでじっと座って安静にしている状態が1メッツです。
ノルディック・ウォークは両手にポールを持つので歩行時には3点支持、4足歩行となるので身体の90パーセントを活用する全身運動となり消費カロリーはアップするのですが、両足(特に腰、膝、足首や関節等)にかかる負担は逆に大きく軽減でき、体感的には楽に感じるのがノルディック・ウォークの最大の特徴です。高齢者や衰えた筋肉を向上させる為のリハビリでの活用、病床から離床される際の安全確保や転倒予防に、あらゆる場面での活用が考えられます。
上半身の筋肉を活動させるとともに適正な長さのポールを持つことにより背筋が伸び、歩幅が広がるので理想的なウォーキングフォームを身につけることが容易になる。必然的に体幹部のネジレが生じウエストの引き締め効果や首や肩の筋肉への血行が盛んになり肩こり解消に効果的である。
現在、欧州では最も愛好者の増えているスポーツと言われ、至る所でコースが設置されています。日本では最も「長寿県」である長野県をはじめ山形、岩手、青森、宮城や新潟、北海道において続々とコースが設置されノルディック・ウォークの大会も各地で誕生し始めました。森や湖、小川のほとりをノルディック・ウォークすることでナチュラルキラー細胞の増殖やリラクゼーション効果、効能が認められ医学的には森林セラピーとの併用に期待が高まっています。又、砂浜を歩く「ビーチノルディック」にも注目が集まりはじめアスリート達を筆頭に新しいトレーニング方法として注目されるでしょう。
体力が低下し「キレる」子供達が増える中、運動の重要性と正しい食生活への見直しが急務ですが、子供達にポールを持たせて歩くことは、とても新鮮で特別な楽しみを感じさせてくれるはずです。運動が苦手な子供達でも誰もが簡単に取り組め新しい体育種目としての取り組みにも期待がかかるところです。
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